FEATURE /   PEOPLE:02   高田 元基さん

FUTURE / 2026.01.28

  PEOPLE:02   高田 元基さん

「革って “生もの” なんです。」

TIDEWAY を支えるタンナー / 仕上げ職人・高田さん兵庫県姫路市。革の仕上げ工程を担う工場で、高田さんは今日も革と向き合っている。太鼓と呼ばれるドラム型の機械で揉みほぐされた革の柔らかさを確かめ、バイブレーション機で丁寧にシワを伸ばす。
「革って “生もの” なんです。同じように見えて、一枚一枚、仕上がりは違う。最初は “これくらいでいいか”と思っていたところも、今では “この先にいる人が見たらどう思うか” を考えるようになりました」

英語教師から革の世界へ

かつて英 語を教えていた日々から一転。義 父でもある社長の誘いでこの世界に飛び込み、初めて手にした革の感触は、驚きの連続だったという。「素材なのに、こんなに個性があるのか」と。扱いづらくて、言うことを聞かない時もあるが、だからこそ飽きない。手と目と感覚を総動員して革と向き合う毎日に、気がつけば夢中になっていた。

革も、人も、完成じゃ なくて進化し続けるもの

革の品質はもちろん、使い手の未来を見据えた丁寧な仕事。そしてTIDEWAYとは、革という素材の個性を楽しむブランドでもある。高田さんが仕上げたPUFなどの TIDEWAYのオリジナルレザーも、何度も試作を重ねながら、しっとりとした質感や深みを追求してきた。

高田さんが仕上げたレザー”PUF”の製品は→コチラ

「革も、魚も、正直なんですよ」

そんな多忙な日常のなかでも、高田さんには欠かせない時間がある。バス釣りだ。朝4時、まだ子どもたちが寝ている時間に、SUPに乗って湖へ向かう。自作の革製ルアーケースを携え、静かな水面に集中する。最大で 60cm 近いブラックバスを釣り上げたときの映像は、今でも宝物だという。
「釣りができなくなったら、たぶん元気なくなります(笑)」
革と釣り。まったく異なるようでいて、どちらも自然と向き合い感覚を研ぎ 澄ます仕事だ。共 通しているのは、誤魔化しが 効かないということ。
自然と向き合い、革と向き合い、自分と向き合う。
そんな日々のなかで、高田さんは今日もまた、一枚の革に向かっていく。